【匠の活〆】天然秋サケ（メス・北海道寿都産）1尾3kg丸まま

丸ごと1尾の鮭を自宅で捌くって、ちょっと大変？確かにそうですが、その「手間」が実は楽しいのです。普段スーパーで見る加工された鮭とは違い、丸ごとだと色々な部分を自分で発見でき、それぞれの部分を最大限に活かす料理に挑戦できます。
頭や骨はおいしいスープのベースに、身は焼いたり煮たり自由自在、卵はもちろんイクラの醤油漬け。そう考えると、1尾丸ごとは実は経済的でもあり、何よりも「食べる」ことの楽しさを再発見できます。

スーパーではなかなか手に入らない「特別な部位」まで楽しめることも魅力のひとつです。ハラス（お腹の部分）、カマ（喉仏周り）、中落ち（背骨に近いところ）など、知る人ぞ知る美味しい部位を存分に堪能できます。

①40℃前後（人肌程度）のぬるま湯に塩を入れ、食塩濃度5%の塩水を作ります。
②ぬるま湯食塩水の中に筋子を入れて筋子の膜をやさしく破り、指の腹を使って卵をつぶさないようにほぐしていきます。いくらがパラパラとほぐれたら、浮いてきた薄皮やごみを取り除いてザルに上げます。
③再びボウルに戻してぬるま湯食塩水を注ぎ、やさしくかき混ぜながら薄皮やつぶれたいくらの白い幕を取り除き、2～3回繰り返したらザルにあげたまま5分放置して水切りをします。
④いくら300～350gに対して醤油を50ml、酒と味醂を20mlずつ、水を大さじ1合わせて煮立て、冷ましておく。
⑤水を切った❸と冷えた❹を合わせて、1日冷蔵庫で寝かせたら完成。

ハラスはサケのお腹の部分で、マグロでいうトロや大トロに当たります。その脂質は他の部位と比べても格別。一口噛むと、口の中で溶けるような脂と身の旨味が広がります。皮はパリッと焼き上げて、身はふっくらと仕上げると理想的。お酒のお供にぴったりで、一度味わえばその魅力に虜になること間違いなしです。

キャベツや玉ねぎ、にんじん、きのこ類と一緒に秋鮭を蒸し焼きにし、味噌と味醂・砂糖を合わせたタレをかけて食べる北海道の郷土料理です。蒸し焼きにすることでふんわり柔らかく仕上がり、味噌だれのコクに食欲がかき立てられてご飯がすすみます。

秋サケは、同じく秋が旬のきのこと相性抜群。ふっくらと蒸し上げた良質な身はバターのコクと香りが加わると、それはもう格別。サケが持つ旨みと脂、その味がしみ込んだきのこにバターの香ばしさと結びつき、一口食べた瞬間に幸せな味わいが広がります。

マルホン小西漁業（北海道寿都町）

北海道の日本海側、寿都町で定置網漁業、牡蠣・ホタテ養殖を行っているマルホン小西漁業です。
『北海道寿都の海から、うまい魚を』を合言葉に、寿都の魚介類をよりおいしく食べてもらうため、生産現場でしかできないこだわりの活〆処理を施す『美味しい魚づくり』に日々挑戦しています。